
ニキビがきれいに治らず、色素沈着や凹凸が目立つニキビ跡になり、悩んでいる方は多いと思います。
フォトフェイシャルはニキビ跡に効果が期待できる光治療として、多くの方に検討されている美容施術の一つです。
この記事では、フォトフェイシャルの効果が期待できるニキビ跡の種類や、何回の治療で効果を実感し始めるのか、注意点や気になる費用などを紹介します。
ニキビ以外の肌悩みへの効果や、他にも考えられるニキビ跡の治療法なども紹介するため、参考にしていただければ幸いです。
フォトフェイシャルの効果

フォトフェイシャルとは、IPL(インテンス・パルス・ライト)と呼ばれる特殊な光を照射することで、さまざまな肌悩みにアプローチする光治療です。
フォトフェイシャルの光を皮膚に照射すると、特定の色素や組織に吸収されることで熱エネルギーに変わり、以下のような効果が期待できるとされています。
- 色に反応してシミの元を分解・排出
- ターンオーバーを促進
- 熱エネルギーが真皮層まで届き線維芽細胞を刺激
- ポルフィリンに作用することで、ニキビの原因であるアクネ菌を効果的に殺菌
- 毛細血管にダメージを与えて収縮させることで、ニキビ跡の赤みを抑制
ニキビ跡の種類とフォトフェイシャルの効果

ニキビ跡には3種類ありますが、フォトフェイシャルの効果は3種類それぞれに現れ方が異なります。
ここでは、ニキビ跡の種類とフォトフェイシャルの効果の関係について紹介します。
炎症後紅斑
ニキビが何度も腫れる、膿むなどを繰り返すと、治癒の過程で毛細血管が拡張したり、増生しやすくなります。
それに伴って、血液中に含まれる色素であるヘモグロビンの赤色が目立つ状態になります。
この状態を炎症後紅斑と言います。
炎症後紅斑は待つことで自然に薄くなりますが、目立たなくなるまでに数年を要する場合もあります。
フォトフェイシャルの光エネルギーは、ヘモグロビンに反応して熱エネルギーに変わり、増えすぎた毛細血管にダメージを与えて収縮させることで、赤みを抑制すると考えられています。
炎症後色素沈着
本来メラニンは、炎症や紫外線など、刺激から肌を守るために生成され、役目を終えるとターンオーバーで排出されます。
しかし、メラニンの生成が過剰になったりターンオーバーが乱れたりすると、メラニンが肌に残ります。
これが色素沈着です。
フォトフェイシャルのIPLの光は、ニキビ跡のメラニン色素に反応して熱エネルギーに変換されます。
過剰に生成されたメラニンは、肌のターンオーバーの作用によって徐々に皮膚表面に押し上げられます。
萎縮性瘢痕
萎縮性瘢痕は、ニキビの炎症が真皮や皮下組織まで及び、皮膚が凹んだ形で治癒した『クレーター』と呼ばれる傷跡のことです。
フォトフェイシャルは、熱エネルギーで線維芽細胞を刺激し、コラーゲン産生を促すことで肌にハリを与え、浅い凹みを目立ちにくくする効果が期待できます。
ただし、皮膚が大きく欠損した深いクレーターに対しては、平らにするほどの効果は見込めません。
その場合、サブシジョンやフラクショナルレーザーなど、他の美容施術が選択肢となります。
ニキビ予防や悪化防止に
フォトフェイシャルは、ニキビ跡の改善だけでなく、ニキビ自体の発生や悪化にも効果が期待されています。
フォトフェイシャルの光エネルギーは、ニキビに対して以下のようにアプローチすると考えられています。
- コラーゲン生成によって毛穴を引き締め詰まりを抑制
- 熱エネルギーが皮脂腺に働きかけ過剰な皮脂分泌を調整
- アクネ菌の代謝産物『ポルフィリン』に反応しアクネ菌の繁殖を抑制
フォトフェイシャルのニキビ跡以外の効果

ここでは、フォトフェイシャルのニキビ跡以外の効果について紹介します。
フォトフェイシャルは広範囲への照射によって、ニキビ跡以外にも以下のようなさまざまな肌悩みへのアプローチが期待できる美容施術です。
- シミ・そばかす
- 小ジワ
- 赤ら顔
- 毛穴の開き・毛穴のたるみ
- 肌のくすみ・色ムラ
- クマ
フォトフェイシャルの光は広域の波長が含まれるため、赤みだけでなく、メラニンや真皮などにも作用して、多数の肌の悩みを同時に改善する効果が期待できます。
フォトフェイシャルでニキビ跡に効果を感じる施術回数
フォトフェイシャルは、施術の痛みやダウンタイムが少ないことからも分かるように、

肌への負担を抑えた治療であり、穏やかに変化が現れます。
加齢性のシミ(老人性色素斑)の場合は1回でも効果を実感できることが多いですが、ニキビ跡の赤みや炎症後色素沈着などは少なくとも3回程度は治療が必要です。
また、ニキビ跡の種類や色素沈着の度合いなどの個人差により、必要な施術回数には違いがあります。
目安としては4週間に1度の治療を5回以上継続することが推奨されますが、医師の診察のもと、状態を確認しながら進めることが重要です。
人によってはさらに回数が必要な場合もあるため、治療方針をよく検討しましょう。
フォトフェイシャルでのニキビ跡治療の注意点

フォトフェイシャルでニキビ跡治療を検討する際に、知っておきたい注意点を紹介します。
ニキビがある場合は避けるか相談する
フォトフェイシャルは、ニキビ跡やニキビ予防に有効ですが、炎症の強いニキビがある場合は注意が必要です。
炎症の強い部位に照射すると、一時的に症状の悪化やニキビの増加につながる可能性があるためです。
ニキビがあるからといって治療できないわけではありませんが、適切なタイミングかどうかは医師とよく相談して検討してください。
施術前に日焼けしない
フォトフェイシャルは、施術前に日焼けしていると照射できない場合があります。
日焼けにより肌の色が濃くなっている場合、肌全体に増えたメラニンにIPLの光が過剰反応し、やけどや色素沈着を引き起こすリスクがあるためです。
照射の際に痛みを強く感じる可能性も考えられるため、日焼け後は一度医師の診察を受けてから、施術を受けるのが望ましいです。
使用に注意が必要なスキンケア製品
フォトフェイシャルを受ける際、特定の美白成分を含むスキンケア製品について、施術前の使用を控える必要があります。
『トレチノイン』や『ハイドロキノン』などの成分を併用すると、肌へ負担がかかることが懸念されるためです。
目安として、トレチノインは施術1週間前、ハイドロキノンは3日前から使用を中止するよう指示されることが多いとされています。
別のケアが必要かどうか、また使用の再開については、実際の肌状態に合わせて担当医師と相談しましょう。
赤みや腫れなどのダウンタイム症状がある
フォトフェイシャルは、比較的ダウンタイムが少ないものの、施術後には赤みや腫れなどの症状が見られる場合があります。
肌トラブルの原因に光が反応し、熱エネルギーによって軽度の炎症反応が引き起こされるためです。
これらは一時的な反応ですが、特に敏感肌の方は症状が目立ちやすい傾向にあります。
一般的には多くの方が数時間〜2日程度で落ち着きます。
刺激を避ける、患部を冷やすなどして、血行を促進する入浴や激しい運動・飲酒などを控えて適切に過ごしましょう。
一時的にシミが濃くなる
フォトフェイシャルを照射すると、皮膚の浅い部分にあるシミのメラニン色素が変性し、一時的にシミが濃く見えることがあります。
これは『マイクロクラスト』と呼ばれる、細かい焦げのようなかさぶたができることによる、治療過程の一時的な反応です。
通常、1週間程度経つと自然に剥がれ落ちますが、その間に肌がざらつくため、心配になる方も少なくありません。
かさぶたは、無理に剥がしたり擦ったりしないようにしましょう。
クリニックで施術を受ける
フォトフェイシャルを受ける場合、エステサロンではなくクリニックでの施術を選択しましょう。
エステサロンで提供している『光フェイシャル』は、出力が制限された美容機器による施術です。
対してクリニックのフォトフェイシャルは、医療従事者のみが扱える高出力な医療機器を使用します。
これまで紹介したような、医療機関で用いられるフォトフェイシャルの効果を期待する場合は、専門知識を持つ医師のもとで施術を受けることが重要です。
フォトフェイシャルでのニキビ跡治療の費用の目安

フォトフェイシャルのニキビ跡治療の費用は、施術部位や回数によって異なるため、一概に総額を提示するのは簡単ではありません。
一般的には全顔1回の施術の場合、2万円前後が相場といわれています。
複数回のセット料金を設けたり、看護師施術と医師の施術とで設定に幅を持たせたりすることで、患者様の選択肢を広げているクリニックもあります。
頬のみの部分的なプランや、追加照射を受けやすい価格設定にしているなど、内容はクリニックによってさまざまです。
Webサイトで確認したり問い合わせたりして、比較検討してみましょう。
フォトフェイシャル以外でもできるニキビ跡治療

ニキビ跡治療は、フォトフェイシャル以外にも受けられる美容施術がいくつかあります。
ケースによってはフォトフェイシャルと併用して行う場合もあるため、一例としてニキビ跡に効果が期待できると考えられている治療法をいくつか紹介します。
| 施術名 | 仕組み | 効果 |
|---|---|---|
| ダーマペン | 超極細針で肌表面に極小の穴を開ける | 創傷治癒力によってコラーゲンやエラスチンの生成を促進 |
| ピコレーザー(フラクショナル) | 衝撃波で肌内部に微細な空洞を作る | 創傷治癒力によってコラーゲンやエラスチンの生成を促進 |
| 炭酸ガスレーザー | 水分に反応する赤外線で組織を蒸散させる | 創傷治癒力によってコラーゲンやエラスチンの生成を促進 |
| 白玉注射 | 3つのアミノ酸から構成されるグルタチオンを注射 | システインなどの働きによりメラニン色素の生成を抑制 |
ニキビの症状によっては、フォトフェイシャル以外の選択肢も含め、医師とよく検討して適切な治療を行うことが、ニキビ跡の改善の手助けとなります。
まとめ
フォトフェイシャルは、セルフケアでは対応が難しいニキビ跡に対し、肌への負担を抑えつつ改善を促す治療として、多くの方に選ばれています。
あや皮フ科クリニックでは、ルミナス社の『M22』を導入し、一人ひとりに合わせた照射を行っています。
フォトフェイシャル以外の美容施術との併用も含め、多様なアプローチが提案可能です。
Webサイトでは、治療の検討に役立つ詳細な症例写真も公開しております。
ニキビ跡でお困りの際は、当院へお気軽にご相談ください。
監修者情報
あや皮フ科クリニック 院長
山口 綾(やまぐち あや)医師
資格・所属学会
- 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
- 日本皮膚科学会 正会員
- 日本美容皮膚科学会 正会員
略歴
- 2005年香川大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院皮膚科、京都医療センター皮膚科、宇治武田病院皮膚科医長等を経て、2019年に京都市上京区にて「あや皮フ科クリニック」を開院。
- 一般皮膚科から美容皮膚科まで専門知識に基づき幅広く対応し、日々診療を行っている。
- 院長ごあいさつ
https://aya-hifuka.kyoto/greeting.html