
口元のたるみは加齢だけでなく、肌のハリ・弾力の低下や表情筋の衰え、姿勢、生活習慣など、さまざまな要因が関係しています。
そのため、口元のたるみを改善するためには、これらの原因に合った改善方法を取り入れることが大切です。
この記事では、口元のたるみの改善方法について解説します。
医療機関での治療方法もまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
口元のたるみの原因
口元のたるみの主な原因として、以下が挙げられます。
- 肌のハリや弾力の低下
- 筋力の衰え
- 靭帯の劣化
- 姿勢
- 噛み合わせ
- 生活習慣
ここでは、上記6つの原因についてそれぞれ解説します。
肌のハリや弾力の低下
口元のたるみの原因として多いのが、肌のハリや弾力の低下です。
肌の内部にはコラーゲンやエラスチンなどの成分が存在しており、皮膚を内側から支える役割を担っています。
しかし、加齢や紫外線の影響によってこれらの成分は少しずつ減少してしまうため、皮膚を内側から支える力が弱くなり、たるみが生じやすくなります。
また、乾燥もハリの低下につながる要因の一つです。
肌の水分量が不足するとバリア機能が弱まり、皮膚が刺激を受けやすくなります。
すると肌の弾力が保ちにくくなり、重力の影響を受けて口元の皮膚が下がりやすくなるのです。
筋力の衰え
口元のたるみの原因の一つとして、表情筋の衰えも挙げられます。
顔には多くの筋肉がありますが、その中でも口の周囲を囲む口輪筋は、口元の形を保つうえで重要な役割を担っています。
口輪筋が弱くなると、口角を引き上げる力が低下し、自然と口元が下がりやすくなるのです。
さらに、口輪筋は頬の筋肉ともつながっているため、筋力が衰えると顔全体の支えも弱くなります。
会話の機会が少なかったり、柔らかい食べ物ばかり食べて噛む回数が減ったりすると、表情筋が十分に使われなくなることがあります。
その結果、筋肉が衰えやすくなり、口元のたるみが目立ちやすくなってしまうのです。
靭帯の劣化
顔にある靭帯(リガメント)は筋肉や脂肪、皮膚などの組織を骨に固定する役割があります。
しかし、靭帯が加齢によって劣化すると弾力が低下し、組織を支えきれなくなって、徐々にゆるみが生じます。
すると皮膚や脂肪が重力に引っ張られやすくなり、口元のたるみやほうれい線が目立ちやすくなるのです。
姿勢
日常生活での姿勢も、口元のたるみを引き起こす原因の一つです。
特に猫背や前かがみの姿勢が続くと、顔の皮膚や脂肪が重力によって下に引っ張られやすくなります。
特にスマートフォンを長時間見続ける姿勢には注意が必要です。
下を向く姿勢が続くと頬や顎周辺の脂肪が下方向に移動しやすくなり、口元やフェイスラインのたるみにつながることがあります。
また、姿勢が悪い状態が続くと血行やリンパの流れが滞りやすくなり、むくみやたるみの慢性化につながってしまいます。
噛み合わせ
上下の歯が正しく噛み合っていない場合、口周りの筋肉の使われ方に偏りが生じることがあります。
すると一部の筋肉だけが過度に使われたり、逆にあまり使われなかったりして、筋肉のバランスが崩れやすくなるのです。
このような状態が続くと、顔の左右で筋肉の発達に差が生じ、口元のたるみやシワにつながる可能性があります。
特に口角から顎にかけて伸びるマリオネットラインは、噛み合わせの影響を受けやすいため注意が必要です。
生活習慣
生活習慣の乱れも、口元のたるみを引き起こす原因になります。
例えば、睡眠不足や偏った食事、過度なストレスなどは、肌や筋肉の状態に悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
ストレスが多い生活を送っていると表情が硬くなりやすく、顔の筋肉が十分に動かされなくなります。
筋肉の動きが少なくなることで、さらにたるみが進行しやすくなる可能性があります。
口元のたるみの改善方法

口元のたるみは、日々のケアを積み重ねることで目立ちにくくなる場合があります。
具体的な改善方法は以下の通りです。
- 表情筋トレーニング
- マッサージ
- 紫外線対策
- 保湿ケア
ここでは、上記4つの改善方法についてそれぞれ解説します。
表情筋トレーニング
口元のたるみを目立ちにくくする方法の一つが、表情筋トレーニングです。
口の周囲を囲む口輪筋や頬の筋肉は、口角やフェイスラインの印象に大きく関係しています。
これらの筋肉を意識して動かすことで、口元の引き締めにつながります。
具体的には、以下のようなトレーニングがおすすめです。
| トレーニング名 | 方法 | 回数の目安 |
|---|---|---|
| 「あ・い・う・え・お」体操 | 「あ・い・う・え・お」と音節ごとに5秒間キープしながら発声する | 1セット5回を1日2セット |
| 舌ぐるぐる回しトレーニング | 口を閉じた状態で舌を歯茎に沿わせて回す | 右回り10回・左回り10回を1セットとして、1日2セット |
| 口角アップキープトレーニング | 鏡を見ながら口角を引き上げ、5秒間キープする | 1日10回 |
こうしたトレーニングを毎日少しずつ続けることで、口元のたるみ改善につながります。
マッサージ
口元のたるみの改善方法として、顔や頭皮のマッサージも有効です。
マッサージによってこわばった筋肉をほぐし、血行やリンパの流れを促すことで、フェイスラインがすっきり見えることがあります。
マッサージを行う際は、強く擦らずやさしい力で行うことが大切です。
ここでは、口元のたるみ改善におすすめのマッサージ方法を3つ紹介します。
ほうれい線のマッサージ
ほうれい線が目立つ場合には、頬や口元の筋肉をやさしくほぐすマッサージを取り入れましょう。
小鼻の横に人差し指と中指を当てて、こめかみに向かってやさしく引き上げるように動かします。
さらに、小鼻の横から口角に向かってほうれい線を軽くなでるように動かすことで、口元の筋肉をほぐしやすくなります。
毎日1~2分程度で良いため、継続して行ってみましょう。
口角を上げるマッサージ
口角が下がっていると、疲れた印象や不機嫌な印象を与えてしまうことがあります。
そこで役立つのが、口角周辺の筋肉をほぐすマッサージです。
舌を軽く出して歯で挟み、口角を引き上げる動きを繰り返しましょう。
このマッサージを習慣にすることで、自然と表情が柔らかくなります。
頭皮マッサージ
顔と頭皮は一枚の皮膚でつながっているため、頭皮が硬くなると顔全体の皮膚が引き下がりやすくなります。
指の腹を使ってこめかみや耳の下、後頭部、頭頂部などを円を描くようにやさしく動かしましょう。
シャンプー中や入浴後に取り入れると習慣化しやすくなります。
紫外線対策
口元のたるみを改善するためには、紫外線対策も欠かせません。
紫外線は夏だけでなく一年を通して降り注いでいるため、天候や季節に関係なく毎日日焼け止めを使用することが大切です。
外出時は日焼け止めに加えて帽子や日傘なども活用することで、紫外線の影響をより減らしやすくなります。
日々の紫外線対策を習慣化し、肌のハリを保ちましょう。
保湿ケア
口元のたるみを改善するためには、肌の保湿ケアも大切です。
セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が含まれたアイテムを取り入れると、肌のうるおいを保ちやすくなります。
また、自分の肌質に適したものを使用することも大切です。
毎日の保湿ケアを丁寧に続けることで、肌の状態を整え、口元の若々しさを保つことにつながるでしょう。
口元のたるみを改善する治療方法

口元のたるみは、セルフケアだけでは改善が難しい場合があります。
そのような場合には、以下のような治療が可能です。
- プロファイロ(ヒアルロン酸注入)
- デンシティ(RF治療)
- その他の治療法(糸リフト、口角挙上術など)
ここでは、上記の治療方法についてそれぞれ解説します。
プロファイロ(ヒアルロン酸注入)
プロファイロは、ヒアルロン酸を用いた注入治療の一種で、高分子と低分子の2種類のヒアルロン酸を特殊配合した製剤を皮膚に注入します。
一般的なヒアルロン酸注入は、シワやくぼみを直接埋めて形を整える目的で行われることが多いですが、プロファイロは肌質の改善を目的としているのが特徴です。
注入されたヒアルロン酸が皮膚の内部に広がると、コラーゲンの生成や細胞の活性化が促進され、自然な肌の若返り効果が期待できます。
特定の部位だけを大きく変えるのではなく、肌全体の質感の改善を目的としているため、自然な仕上がりを目指したい人にもおすすめです。
デンシティ(RF治療)
デンシティは、RF(高周波)エネルギーを利用した治療です。
RFで皮膚や皮下組織を加熱し、真皮内のコラーゲン線維や皮下組織の線維隔壁を収縮させることにより、肌の引き締め効果が期待できます。
デンシティには、皮膚の浅い層と深い層の両方にアプローチできる新型チップ『モノバイチップ』が搭載されている点が大きな特徴です。
これにより、施術直後の引き締め効果に加え、コラーゲンやエラスチンの生成促進による中長期的な美肌効果が期待できます。
メスを使用しないため、外科的手術に抵抗がある人でも検討しやすい治療方法といえます。
その他の治療法
口元のたるみを改善する美容医療には、プロファイロやデンシティ以外にもさまざまな方法があります。
代表的なものとして、糸リフトや口角挙上術、フェイスリフトなどが挙げられます。
| 糸リフト | 医療用の糸を皮膚の下に挿入して物理的に皮膚を引き上げる治療法 |
|---|---|
| 口角挙上術 | 外科的手術によって下がっている口角の位置を引き上げる治療法 |
| フェイスリフト | 外科的手術によってたるんだ皮膚や筋膜を引き上げることで顔全体のたるみ改善を目指す治療法 |
ただし、これらの治療法はすべてのクリニックで取り扱っているわけではありません。
治療を検討する際は、治療内容やリスクについて十分に説明を受け、納得したうえで判断することが大切です。
※当院では、上記の治療は取り扱っていません。
口元のたるみに関するよくある質問

口元のたるみに関するよくある質問をまとめました。
- 口元のたるみを放置するとどうなる?
- 口元のたるみはセルフケアで改善できる?
- 口元のたるみはメイクでカバーできる?
- 口元のたるみ治療の効果を高めるためには?
ここでは、上記4つの質問についてそれぞれ解説します。
Q:口元のたるみを放置するとどうなる?
口元のたるみを放置すると、見た目に悪影響を及ぼす恐れがあります。
特に口角が下がって見えるようになると、実際の気持ちとは関係なく、不機嫌そうな印象や疲れた印象を持たれることがあります。
さらに、ほうれい線やマリオネットラインが目立ちやすくなると、実年齢より老けて見えてしまう可能性もあるでしょう。
気になり始めた段階で、早めにケアを始めることが大切です。
Q:口元のたるみはセルフケアで改善できる?
口元のたるみは、軽い段階であればセルフケアによって目立ちにくくなる可能性があります。
ただし、すべてのたるみがセルフケアだけで改善できるわけではありません。
何か月も丁寧にケアを続けても変化が感じられない場合は、皮膚の深い層や脂肪、骨格の変化が関係している可能性があります。
その場合はセルフケアだけでの改善が難しいため、医療機関での治療を検討してみましょう。
Q:口元のたるみはメイクでカバーできる?
口元のたるみは、メイクによって目立ちにくくすることが可能です。
例えば、口紅を塗るときに口角をやや上向きに描くと、口元が引き上がったような印象を作りやすくなります。
また、口角周りの影になりやすい部分をコンシーラーで縁取ると、たるみが目立ちにくくなります。
メイクによるカバーはあくまでも一時的な対処法となりますが、鏡を見たときの印象が変わることで気持ちが前向きになり、表情が明るくなる効果が期待できるでしょう。
Q:口元のたるみ治療の効果を高めるには?
口元のたるみ治療の効果を高めるには、普段の生活習慣も見直すことが大切です。
具体的なポイントとして以下が挙げられます。
- 姿勢を正して過ごす
- 紫外線対策を徹底する
- 保湿ケアを丁寧に行う
- よく噛んで食べる
- 笑顔を増やして表情筋を使う
噛み合わせが気になる場合は、歯科医院での治療も検討しましょう。
健康的な食事・姿勢・生活習慣を意識して過ごすことで、より治療効果を高められます。
まとめ
口元のたるみは、肌のハリや弾力の低下、表情筋の衰え、姿勢や生活習慣など、さまざまな要因が重なって起こります。
そのため、改善を目指すためには原因に合わせた対策を取り入れることが大切です。
具体的には表情筋トレーニングやマッサージ、紫外線対策、保湿ケアなどの対策が有効です。
ただし、たるみの程度によってはセルフケアだけでは改善が難しい場合もあります。
そのような場合には、美容医療による治療も検討してみましょう。
あや皮フ科クリニックでは、プロファイロやデンシティによるたるみ治療に対応しています。
たるみだけでなく、ほうれい線やシワ、肌のハリ・ツヤなどの改善も目指せるため、気になる方はぜひ当院までご相談ください。
監修者情報
あや皮フ科クリニック 院長
山口 綾(やまぐち あや)医師
資格・所属学会
- 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
- 日本皮膚科学会 正会員
- 日本美容皮膚科学会 正会員
略歴
- 2005年香川大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院皮膚科、京都医療センター皮膚科、宇治武田病院皮膚科医長等を経て、2019年に京都市上京区にて「あや皮フ科クリニック」を開院。
- 一般皮膚科から美容皮膚科まで専門知識に基づき幅広く対応し、日々診療を行っている。
- 院長ごあいさつ
https://aya-hifuka.kyoto/greeting.html