
頬のたるみは加齢だけでなく、表情筋の衰えや姿勢の乱れ、生活習慣などさまざまな原因によって引き起こされます。
この記事では、頬のたるみを改善するセルフケア方法について解説します。
頬のたるみを引き起こす原因や医療機関での治療方法もまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
頬のたるみの原因
頬のたるみは、主に以下のような原因によって引き起こされます。
- 表情筋や支持靭帯の衰え
- コラーゲンやエラスチンの減少
- 脂肪の変化
- 骨の萎縮
- 表情の癖や姿勢の悪さ
ここでは、上記5つの原因についてそれぞれ解説します。
表情筋や支持靭帯の衰え
頬のたるみの大きな原因の一つが、表情筋や支持靭帯の衰えです。
顔には30種類以上の筋肉が存在しており、これらの働きによって肌のハリやフェイスラインが保たれています。
しかし、加齢や表情の偏りによって筋肉が衰えると、皮膚や脂肪を支える力が低下し、たるみが生じやすくなるのです。
特に無表情の時間が長かったり、マスクの着用により口元をあまり動かさなかったりする生活が続くと、表情筋が衰えやすくなります。
また、顔の内部には皮膚や脂肪を支える支持靭帯という組織があり、これが加齢とともにゆるむことで、重力の影響を受けて頬全体が下がりやすくなります。
筋肉と靭帯の両方が弱くなることで、頬の位置が下がり、たるみが目立つようになるのです。
コラーゲンやエラスチンの減少
頬のたるみは、皮膚の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンの減少によっても起こります。
これらの成分は皮膚の真皮層に存在し、肌のハリや弾力を保つ重要な役割を担っているものです。
若い頃はコラーゲンやエラスチンが豊富に存在するため、肌はしっかりとした弾力を保ちます。
しかし、年齢を重ねるにつれてこれらの成分の生成量が少しずつ減少すると、肌の内部から支える力が弱まり、たるみが生じやすくなるのです。
紫外線や乾燥、生活習慣の乱れなどが加わると、コラーゲンの変性や劣化がより進みやすくなるため注意が必要です。
脂肪の変化
頬のたるみは、顔の脂肪の量や位置の変化によっても生じます。
若い頃は頬の脂肪がバランスよく分布しており、顔全体の立体感や丸みを保っています。
しかし、加齢によって脂肪を支える組織が弱くなると、脂肪は重力の影響を受けて徐々に下方向へ移動してしまうのです。
その結果、頬の位置が下がり、実年齢よりも老けた印象になることがあります。
頬の脂肪量が多い場合は、その重さによってたるみがより強調されてしまう場合もあります。
さらに、急激な体重の増減も脂肪の分布に影響を与える可能性があるため注意が必要です。
体重が大きく変動すると皮膚が伸びたり、脂肪のつき方が変わったりするため、頬の輪郭が変化しやすくなります。
骨の萎縮
顔の骨の変化も、頬のたるみの原因の一つです。
顔の骨は皮膚や筋肉、脂肪を支える土台のような役割を持っているため、骨の形や量が変化すると、顔の輪郭にも影響が現れやすくなるのです。
年齢を重ねると、女性ホルモンの減少や、骨代謝のバランスが崩れて、「骨吸収」という骨が萎縮する現象が生じます。顔の骨も例外ではなく、眼窩が広がったり、顎の骨が小さくなる等の変化が起こります。
骨が小さくなると皮膚や脂肪を支える面積が減るため、頬の組織が下方向へ移動しやすくなります。
表情の癖や姿勢の悪さ
日常生活の中で無意識に続けている表情の癖や姿勢の悪さも、頬のたるみを引き起こす原因の一つです。
具体的には次のような習慣が挙げられます。
- 片側だけで食べ物を噛む
- 無表情でいる時間が長い
- スマートフォンを見るときにうつむく姿勢になる
- 猫背
このような状態が続くと、顔の筋肉の使い方に偏りが生じます。
一部の筋肉は使われずに衰え、反対に使われすぎた筋肉は緊張しやすくなります。
その結果、筋肉のバランスが崩れ、たるみが進行しやすくなってしまうのです。
頬のたるみを改善するセルフケア方法

頬のたるみが気になり始めたら、以下のようなセルフケア方法を試してみましょう。
- メイクでカバーする
- マッサージをする
- 表情筋のストレッチをする
- 姿勢を改善する
- 表情の癖を治す
- 食生活を改善する
ここでは、上記のセルフケア方法についてそれぞれ解説します。
メイクでカバーする
頬のたるみは、メイクによって目立ちにくくすることが可能です。
ポイントは、顔に立体感をつくり、頬の位置を高く見せることです。
肌が乾燥しているとシワやほうれい線が目立ちやすくなるため、メイク前にはしっかり保湿を行いましょう。
ベースメイクは、ファンデーションを厚く塗りすぎないことが大切です。
厚塗りをするとシワやほうれい線にファンデーションが入り込み、かえってたるみが強調されてしまう可能性があります。
頬の高い位置に明るさを出すように薄くなじませると、自然な立体感が生まれやすくなります。
マッサージをする
頬のたるみ対策には、顔や首周りのマッサージが効果的です。
マッサージを行うことで血流やリンパの流れが促され、むくみが軽減することがあります。
顔のむくみが取れると、フェイスラインがすっきりして見えます。
顎からこめかみへ向かって軽く引き上げるようにマッサージしたり、頬からこめかみに向かってやさしくマッサージしたりすると良いでしょう。
マッサージを行う際は、クリームやオイルを使って肌の摩擦を減らし、力を入れすぎないように注意することが大切です。
表情筋のストレッチをする
表情筋のストレッチも、頬のたるみを改善するセルフケア方法の一つです。
簡単な方法として、口を大きく開けて「あ・い・う・え・お」と順番に動かすストレッチがあります。
口や頬の筋肉を大きく動かすことで、顔全体の筋肉をバランスよく刺激することが可能です。
このようなストレッチを習慣的に行うことで、顔の筋肉を動かす機会が増え、血行促進につながります。
姿勢を改善する
頬のたるみを予防するためには、日常生活での姿勢を改善することも大切です。
特にスマートフォンやパソコンを長時間使用する生活を送っていると、首が前に出る前傾姿勢になりやすい傾向があります。
この姿勢が続くと顔の皮膚や筋肉が重力の影響を受けやすくなり、頬の位置が下がりやすくなるため注意が必要です。
立っているときだけでなく、座っているときや歩いているときにも背筋を伸ばすことを意識しましょう。
表情の癖を治す
頬のたるみが気になるときは、表情の癖も改善しましょう。
例えば、片側だけで噛む、口角をあまり動かさない、無表情の時間が長いといった習慣が続くと、顔の筋肉の使い方に偏りが生まれやすくなります。
表情の癖を改善するためには、日常的に顔の動きを意識することが大切です。
鏡を見ながら左右対称に笑う練習をしたり、口元を大きく動かす発声法を行ったりすることで、表情筋をバランスよく使えるようになります。
食生活を改善する
頬のたるみを改善するためには、体の内側から肌の状態を整えることも大切です。
肌のハリや弾力には、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養素が関係しています。
そのため、栄養バランスの整った食事を心がけることが大切です。
頬のたるみ改善のためには、以下のような栄養素も積極的に摂取すると良いでしょう。
| 栄養素 | 主な働き | 食材 |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 筋肉をサポートする | 肉、卵、魚など |
| ビタミンC | 肌の弾力を保つコラーゲンの生成に必要 | オレンジ、レモン、ブロッコリーなど |
| ビタミンE | 抗酸化作用 | ナッツ類、ひまわり油、うなぎ、鮭、かぼちゃなど |
| ビタミンA | 肌のターンオーバーを支える | 豚レバー、鶏レバー、うなぎ、にんじん、ほうれんそう、バターなど |
上記の栄養素を積極的に取り入れることで、頬のたるみ改善につながります。
頬のたるみを改善する治療方法

頬のたるみが気になる場合は、美容医療による治療も検討すると良いでしょう。
代表的な治療方法として、以下が挙げられます。
- デンシティ
- ヒアルロン酸注入
- その他の治療方法(超音波治療やレーザー治療など)
ここでは、上記の治療方法についてそれぞれ解説します。
デンシティ
デンシティは、肌の引き締めやリフトアップを目的としたRF(高周波)治療機器です。
皮膚や皮下組織に高周波の熱エネルギーを与えることで、肌の内部にあるコラーゲン繊維を収縮させ、肌を引き締める効果が期待できます。
さらに熱によって真皮層に存在する線維芽細胞が刺激されることで、新しいコラーゲンやエラスチンの生成が促進され、肌のハリや弾力の改善につながる可能性があります。
また、デンシティには皮膚の浅い層と深い層の両方に働きかける『モノバイチップ』が搭載されており、複数の層へ同時にアプローチできる点が大きな特徴です。
メスを使わずに治療を行えるため、外科手術に抵抗がある方やダウンタイムを抑えたい方にも適した治療方法といえます。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入は、頬のボリューム不足や皮膚のハリ低下を補う目的で行われる治療です。
頬やフェイスラインなどの適切な位置にヒアルロン酸を注入することで、皮膚を内側から支え、くぼみやたるみが気になる部分を整えることが可能です。
ボリュームを補うことで、頬の位置が高く見えるようになり、たるみの印象を軽減できる場合があります。
当院では『プロファイロ』というヒアルロン製剤を使用した治療を行っています。
この製剤は従来のヒアルロン酸注入とは異なり、シワやほうれい線を直接埋めるのではなく、衰えた皮膚構造の修復を目指すものです。
肌の自然な若返りを促すことにより、肌質そのものを改善する効果が期待できます。
その他の治療法
頬のたるみに対するその他の治療法として、以下が挙げられます。
| 超音波治療(HIFUなど) | 肌奥にある筋層まで熱エネルギーを届けることで、肌の引き締めを目指す治療法 |
|---|---|
| レーザー治療 | 肌表面~真皮層に熱エネルギーを届け、肌のハリや質感の改善を目指す治療法 |
| 糸リフト | 特殊な糸を皮膚の下に挿入してフェイスラインを引き上げる治療法 |
| 外科的手術 | メスを使用してたるみの原因を直接取り除く治療法 |
どの治療法が適しているかはたるみの程度や希望によって異なるため、まずは医師に相談してみましょう。
※当院では頬のたるみ改善として上記の治療法を取り扱っていません。
頬のたるみに関するよくある質問

頬のたるみに悩んでいる方が抱えるよくある疑問として、「クリニックで治療を受けるべきか」「クリニックで治療を受けるメリットはあるのか」という点が挙げられます。
ここではこの疑問について解説します。
Q:クリニックで頬のたるみ治療を受けるメリットは?
頬のたるみを早く改善したい場合は、クリニックで専門的な治療を受けるのがおすすめです。
クリニックの治療ではセルフケアでは難しい部分にアプローチでき、より短期間で効果を実感しやすくなります。
また、医師に相談することで自分の悩みに合った治療方法を提案してもらえる点もメリットの一つです。
たるみの原因は人によって異なるため、専門的な視点で診断を受けることで、より自分に適した治療法を選びやすくなります。
まとめ
頬のたるみを改善するためには、マッサージや表情筋のストレッチ、スキンケアの見直し、姿勢や食生活の改善などのセルフケアが有効です。
こうした習慣を継続することで、頬のたるみを目立ちにくくする効果が期待できます。
セルフケアだけでは改善が難しい場合は、美容クリニックでの治療を検討する方法もあります。
自分の肌の状態や悩みに合った方法を選びながら、無理のないケアを続けていきましょう。
あや皮フ科クリニックでは、デンシティやヒアルロン酸注入による頬のたるみ改善が可能です。
患者様一人ひとりに適した治療法の提案が可能なため、お悩みの方はぜひ当院までご相談ください。
監修者情報
あや皮フ科クリニック 院長
山口 綾(やまぐち あや)医師
資格・所属学会
- 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
- 日本皮膚科学会 正会員
- 日本美容皮膚科学会 正会員
略歴
- 2005年香川大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院皮膚科、京都医療センター皮膚科、宇治武田病院皮膚科医長等を経て、2019年に京都市上京区にて「あや皮フ科クリニック」を開院。
- 一般皮膚科から美容皮膚科まで専門知識に基づき幅広く対応し、日々診療を行っている。
- 院長ごあいさつ
https://aya-hifuka.kyoto/greeting.html